Integration の概要
最終更新日: 2026-09-30
Lorel.ai で外部サービスやクラウド環境と連携する Integration の全体像を説明します。Integration を構成する主要な機能である Sources と Access についても説明します。
概要
Lorel.ai の Integration は、外部サービスやクラウド環境と連携し、障害の検知から調査・復旧までの一連の運用プロセスを支援するための機能です。
Integration は、イベントやアラートを取り込むための Sources と、クラウド環境へ接続するための Access の2つの機能で構成されています。サイドバーの[Integration]の下に、[Sources]と[Access]が並びます。
- 外部サービスで発生したアラートやイベントを、Sources が受信します。
- 受信したイベントがルールで評価され、インシデントの起票や AI エージェントによる原因分析につながります。
- Runbooks や AI エージェントは、Access を通じてクラウド環境に接続し、調査や復旧処理を行います。
一部のボタンやメッセージでは、Sources を「データソース」、Access を「アクセス」と表示します(例えば、[データソースを追加][アクセスを追加])。
Sources
Sources は、外部サービスで発生したイベントやアラートを Lorel.ai に取り込むための機能です。
監視ツール、インシデント管理ツール、ソースコード管理サービスなどから、Webhook やメッセージ通知を通じてイベントを受信します。一部のサービス(Amazon CloudWatch のメトリクスなど)では、Access を利用して Lorel.ai 側からデータを収集します。
受信したイベントやメトリクスは、トリガールール(検知ルール・複合ルール・メトリクスルール)によって評価されます。インシデントの自動起票の条件は、インシデントポリシーで設定します。詳しくは、Rules の概要を参照してください。
できること
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| Sources の登録・管理 | 外部サービスからイベントやアラートを受信するための接続設定を管理します。 |
| 受信イベントの確認(CloudWatch Metrics を除く) | Sources で受信したイベントの内容や受信状況を確認できます。 |
| 関連ルールの確認 | Sources に関連付けられているルールを確認できます。 |
| 利用 Access の確認(CloudWatch Metrics のみ) | データ収集に利用する Access と、その利用状態を確認できます。 |
| 収集対象の管理(CloudWatch Metrics のみ) | Access により収集するメトリクスを確認し、収集対象を追加・管理できます。 |
| エンドポイントの管理(CloudWatch Metrics を除く) | イベント受信用のエンドポイントを追加・管理できます。 |
| 連携設定情報の取得(CloudWatch Metrics を除く) | エンドポイント URL や Topic ARN、テンプレートなど、連携に必要な設定情報を取得・確認できます。 |
| データ保持設定の管理 | データの保存期間を設定できます(Starter は7日間固定、Standard は最大365日で未設定の場合は30日、Enterprise は上限なし)。保存期間を短くすると、超過分のデータは 00:00(UTC)に削除され、取り消せません。 |
| ステータスの切り替え | Sources ごとに、イベントの受信(CloudWatch Metrics はメトリクスの収集)を有効・無効に切り替えて運用できます。 |
| 複数の Sources の登録 | 同じプロジェクトに、用途や環境(本番・検証など)に分けて、複数の Sources を登録できます。 |
共通仕様
状態管理(ステータス)
Sources は、個別に有効・無効を切り替えて運用します。
- 有効にすると、イベントの受信と処理を開始します(CloudWatch Metrics は、メトリクスの収集を開始します)。イベントを受信する Sources では、エンドポイントを個別に有効・無効に切り替えられ、有効なエンドポイントが1つ以上ないと受信しません。
- 無効にすると、イベントの受信と処理(CloudWatch Metrics は、メトリクスの収集)を停止します。新規作成した直後は、無効の状態で登録されます。
一覧での絞り込み
Sources の一覧画面の上部にあるボタンで、ステータス別に絞り込んで表示できます。
- [すべて]を選ぶと、登録されているすべての Sources を表示します。
- [有効]を選ぶと、現在イベントを受信・処理している Sources を表示します。
- [無効]を選ぶと、停止している Sources を表示します。
イベント受信時の検証
イベントを受信するときには、主に次の共通検証を行います。
- 受信エンドポイントの検証
- 送信元の正当性の検証
- イベント種別の判定
- Sources が有効な状態かの確認
重複イベントの排除
ネットワーク障害や連携サービス側の再送によって、同じイベントが複数回送信された場合でも、Lorel.ai は重複したイベントを自動的に検出します。同じ Source に72時間以内に届いた同一のイベントは、重複として扱い、ルールの評価から除外します。これにより、インシデントの起票や AI 分析が重複して実行されることを防ぎます。別の Source に届いたイベントは、重複とはみなしません。
サービス固有の設定
認証情報、Webhook の設定、イベント種別などのサービス固有の設定の手順は、Sources の詳細画面で[エンドポイントを追加]を選んだ画面や、追加後に表示される画面に案内があります(Datadog の場合は[Datadog 側の設定手順]など)。
Access
Access は、Lorel.ai が AWS の環境へ接続するための IAM ロールと、許可する操作の範囲を管理する機能です。
Lorel.ai は、Access を利用して、Runbooks による調査・復旧処理の実行、AI エージェントによる調査(参照のみ。[利用可能]で、許可する操作が読み取りのみの Access が対象。手動承認の Access は除きます)、CloudWatch のメトリクスの収集を行います。
できること
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| Access の登録・管理 | AWS の IAM ロールを引き受けて接続するための Access を登録・管理できます。 |
| 接続情報の管理 | 接続先の IAM ロールの ARN を管理できます。External ID は確認できます(作成後は変更できません)。 |
| 操作範囲の管理 | Access ごとに、許可する操作の範囲を管理できます。 |
| 許可された操作の確認 | Access に付与されている操作の範囲を確認できます。 |
| 接続設定の検証 | 接続先のロールの信頼ポリシーが、Lorel.ai を正しく信頼しているかを検証できます。 |
| 手動承認による有効化 | プロジェクト管理者が、手動で承認して Access を有効化できます。 |
| 接続状態の確認 | [検証待ち][利用可能][手動承認][利用停止][再有効化が必要]の状態を確認できます。 |
| 複数の Access の登録 | 用途や操作の範囲に応じて、複数の Access を登録できます。 |
共通仕様
状態管理(ステータス)
Access は、接続設定ごとに状態を管理します。
- [検証待ち]は、新規に作成した直後、または接続設定を変更した直後の状態です。有効化して利用を開始するには、画面上の[設定を検証]を実行して検証に合格するか、プロジェクト管理者が手動で承認します。
- [利用可能]は、[設定を検証]に合格して、有効化された状態です。
- [手動承認]は、プロジェクト管理者の手動承認によって、有効化された状態です。承認から90日間有効です。
- [利用停止]は、承認の期限切れ、すでに有効化されている Access で[設定を検証]が不合格になった場合、プロジェクトでの手動承認の許可の解除などにより、利用できなくなった状態です。
- [再有効化が必要]は、プロジェクトで手動承認の許可を一度 OFF にしてから ON に戻したあとの、手動承認の Access の状態です。自動では復帰せず、プロジェクト管理者による再有効化が必要です。
利用可能と手動承認の違い
[利用可能]と[手動承認]は、どちらも接続を利用できる状態ですが、性質が異なります。
- [利用可能]は、選択した操作の範囲内で実行される状態です。
- [手動承認]は、プロジェクト管理者の責任で、選択した範囲を超えて宣言した操作を実行できる状態です。承認から90日で失効し、AI エージェントの調査と CloudWatch のメトリクスの収集には使えません。また、手動承認の Access を参照する Runbook のステップの追加・変更と、Runbook の有効化・複製は、プロジェクト管理者のみが行えます。さらに、手動承認の Access に到達する Runbook で[WORKER の実行を許可]をオンにできるのも、プロジェクト管理者のみです。
接続先のロールの信頼ポリシー(External ID の条件)は、Lorel.ai が定期的に、自動で再確認します。再確認の対象は、[利用可能]と[手動承認]の Access です。
一覧での絞り込み
Access の一覧画面の上部にあるボタンで、ステータス別に絞り込んで表示できます。
- [すべて]を選ぶと、登録されているすべての Access を表示します。
- [利用可能]を選ぶと、[設定を検証]によって有効化された Access を表示します。
- [手動承認]を選ぶと、手動承認によって有効化された Access を表示します。
- [検証待ち]を選ぶと、作成した直後などで、未検証の Access を表示します。
- [利用停止]を選ぶと、停止している Access を表示します([再有効化が必要]の Access も含まれます)。
接続の検証と手動承認
Access を有効化するには、次の2つの方法があります。
- 推奨の方法は[設定を検証]です。画面上の[設定を検証]を実行すると、接続先のロールの信頼ポリシーが Lorel.ai を正しく信頼しているか(引き受けの成立と、External ID の条件の一致)を、システムが自動で確認します。
- もう1つは[手動で承認して有効化](手動承認)です。選択した操作の範囲を超えて、Runbook で宣言した操作を実行したい場合に使います。手動承認でも、接続先のロールの信頼ポリシーの確認には合格する必要があります。
手動承認を行うには、次の2つのステップが必要です。
- プロジェクトで許可します。Access の一覧の右上にある[手動承認の設定]から、プロジェクト管理者が、手動承認の利用を許可します。
- Access ごとに承認します。[設定を検証]が不合格になると、各 Access の詳細画面(作成時の画面でも可)に[手動で承認して有効化]が表示されるので、実行します。すでに[利用可能]の Access は、詳細画面で[手動承認に切り替える]を選び、[承認して切り替え]を実行します。この切り替えは元に戻せません。
手動承認では、選択していない操作や、Lorel.ai が通常は許可しない操作(破壊的な操作など)でも、宣言すれば実行できてしまいます。ただし、シークレットの直接取得や一時認証情報の発行など、宣言しても実行できない操作もあります。詳しくは、Runbooks の概要を参照してください。承認する前に、宣言する操作の内容をよく確認してください。
手動承認の有効期間
手動承認によって有効化された Access には、有効期限があります。承認日から90日を経過すると、承認が失効して、Access は利用停止になります。再び利用するには、プロジェクト管理者による、再度の手動承認が必要です。
[設定を検証]に合格しても、失効した手動承認は復帰しません。
手動承認の許可を一度解除してから許可し直した場合も、手動承認の Access は自動では復帰せず、[再有効化が必要]の状態になります。Access の一覧上部のバナーから、プロジェクト管理者が再有効化してください。
設定変更時の再検証
接続先ロールの ARN や許可する操作の範囲を変更すると、安全のため、検証済み・手動承認済みの Access は[検証待ち]に戻ります。変更した後に Access を利用するには、あらためて[設定を検証]に合格するか、手動承認を行う必要があります。
表示名や説明など、接続設定に影響しない項目の変更は、対象外です。
権限の管理
[利用可能]の Access は、選択した操作の範囲内で、かつ接続先のロールに許可された権限の範囲でのみ、操作を実行します。[手動承認]の Access は、プロジェクト管理者の責任で、選択した範囲を超えて宣言した操作も実行できますが、接続先のロールに許可された権限の範囲を超えることはありません。必要最小限の権限で運用できるように、運用の目的に応じた操作の範囲を選択できます。
安全な接続
Access は、接続先の環境との信頼関係を確認する仕組み(External ID)を備えており、不正な接続を防ぎます。Access の詳細画面の[設定手順を確認]から、IAM ロールの信頼ポリシーと External ID の設定手順を確認できます。
停止状態になった場合の通知
システムの判定によって Access が利用停止になった場合は、プロジェクト管理者に通知が送信されます。通知は、通知設定で受信するかどうかを変更できます。プロジェクトで手動承認の許可を解除して停止した場合は、通知されません。
停止状態の Access は、調査や Runbooks の実行に利用できません。利用を再開するには、原因を確認したうえで、必要な再検証または再承認を行ってください。
ロールと権限
Integration は、プロジェクト単位で管理します。操作の内容に応じて、次のプロジェクトのロールが必要です。
| 操作 | 必要なロール |
|---|---|
| Sources・Access の一覧・詳細の閲覧 | プロジェクト管理者 / 編集者 / ワーカー / 閲覧者 |
| Access の接続テスト([接続を試す])の実行 | プロジェクト管理者 / 編集者 / ワーカー / 閲覧者 |
| Sources・Access の新規作成・設定更新・削除 | プロジェクト管理者 / 編集者 |
| Sources の有効化・無効化 | プロジェクト管理者 / 編集者 |
| Access の[設定を検証]の実行 | プロジェクト管理者 / 編集者 |
| Access の手動承認(プロジェクトでの許可・承認の実行・再有効化) | プロジェクト管理者 |
※[接続を試す]は、[設定を検証]などの検証パネルの中にあります。Access が[検証待ち]または[利用停止]の間は、すべてのロールで表示されます。[利用可能]または[手動承認]の間は、パネルを開く[設定を再点検]ボタンが編集者以上にだけ表示されます。
※組織のロールとは独立した、プロジェクトのロールに基づいて制御されます。詳細は、ロールと権限を参照してください。
※書き込みの操作には、契約の支払い状況やプロジェクトの状態による制限が、別途適用される場合があります。支払いが遅れた場合の制限は、お支払いが遅延した場合の制限を参照してください。
制限事項
- Sources の登録数
- 登録できる Sources の数は、契約プランによって異なります。Starter は組織全体で最大10件、Standard と Enterprise は無制限です。詳細は、プラン・料金を参照してください。
- Access の登録数
- Access の登録数に、プラン上の制限はありません。
- 名称の重複
- Access は、同じプロジェクト内で、同じ名称の Access を複数作成できません。
- Sources は、同じプロジェクト内でも、名称の重複に制限はありません(同じ名称で複数登録できます)。
- シークレットの再発行
- 一部の連携サービスでは、Lorel.ai からシークレットを再発行できません。その場合は、連携先のサービス側で再発行して、設定を更新してください。
関連機能
- Rules の概要(Sources から受信したイベントやメトリクスを評価する検知ルール・複合ルール・メトリクスルールと、インシデントを自動起票するインシデントポリシー)
- Runbooks の概要(Access を利用して、接続先の環境の調査や復旧処理を実行)
- AI Agents の概要(Access を利用して、接続先の環境を参照して調査)
- ロールと権限(プロジェクト管理者・編集者・ワーカー・閲覧者の権限の詳細)
- プラン・料金(プランごとの利用上限や料金)